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作成日:2007/01/18
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トラックボールの改造

トラックボールに外部入力スイッチをつなげる

先日、某メーリングリストで質問が投稿され、あわてて記事を書いています。m(_ _)m

先週、頸髄損傷のお客様よりご依頼をいただいていた、トラックボールの改造品をお納めしました。

改造のもとにしたのは、ケンジントンのエキスパートマウス。

expmouse.gif ケンジントン エキスパートマウス

このトラックボールは、ボールが大きく重く、ある程度の負荷もあるため、上肢の大きな動きや下肢での操作がしやすいです。 また、ドラッグやダブルクリックも4個あるクリックボタンに割り当てることができます。

「マウスは使いにくいのだけど、キーボードの操作はなんとかできる。でもマウスキーでのマウス操作はまだるっこしいしなぁ。」 という方には使える可能性の非常に高いトラックボールだと思います。

さて、このトラックボールのクリックボタンを操作しにくい方のために、外部に入力スイッチをつなげます。

単にトラックボールとは別にクリックボタンを設けるだけであれば、

などをパソコンのUSB端子につなげて、入力スイッチをつなげれば可能です。

ところが、これですとトラックボールのクリックボタンも同時に使用できるため、「トラックボールのクリックボタンに触れてしまって誤操作」することを防げません。

そこで、トラックボールの内部に手を入れて、「外部に入力スイッチをつなげると同時にトラックボールのクリックボタンを無効にする」ようにします。

具体的には、

  • 外部に入力スイッチを接続するとトラックボールのクリックボタンが無効になる
  • 入力スイッチを外すとトラックボールのクリックボタンが使える

ようにしました。

外見はこんな風に違和感なく(本当か?)収まっています。

トラックボールに外部入力スイッチをつなげる

外部入力スイッチジャック

内部の改造は、基盤のパターンカット、1/20インチ間隔のICの足への直半田付け・・・と結構ディープなことをしています。 だもんで、「初めて押しボタンスイッチを作ってみました」という方にお勧めできる改造ではまったくありません!!!

トラックボール改造内部

この種の改造はこれで3回目です。 結構頻度の高いニーズなんですね。

トラックボールにキーガードをつける

「トラックボールのクリックボタンに触れて誤操作してしまう」対策として、キーガード(キーボードプロテクタ)のようなものをトラックボールに装着するという方法もあります。

実際に作ったのが、以下の写真

トラックボールにキーガードを付ける

ちなみに、この時のトラックボールは、ボールの動きに負荷を与えるために、ボールの受け部(くぼみ)に少しだけフェルトを張っています。 現行の上節の機種であれば、負荷は高いためフェルトを貼る必要はないでしょう。

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